[取材にご協力いただいた方]
ビジネスプロデューサー 中山 航介 様
ビジネスプロデューサー 伊藤 大志 様
ビジネスプロデューサー 加藤 滉大 様
戦略コンサルティング、ベンチャー投資、事業投資を行う株式会社ドリームインキュベータは、“ビジネスプロデューシングカンパニー”として新規事業に取り組む企業の支援だけでなく、自ら事業運営を行うなど、社会を変える事業創造に挑戦しています。
今回、同社では調査アプローチ拡充、生産性向上を目的としたDXの一環で、ストックマークとの実証実験に参画いただき、Astrategyを導入。日々の調査や検証などに役立てています。
変化に対応するだけでなく、自ら変化を起こすために。人力では不可能な調査力に期待しAstrategyを導入
世の中の動きをいち早く察知することが求められる
中山様:DIでは戦略コンサルティング、ベンチャー投資、事業投資を展開しておりますが、それら事業を掛け合わせ、クライアント企業やパートナー企業とともに「新しい産業をつくる」ことを主眼に置いています。「社会を変える 事業を創る。」というミッションを掲げ、成長戦略や新規事業立案などのテーマに積極的に取り組んでいます。
伊藤様:戦略コンサルティングファームの中には、マイナスをゼロにするようなアプローチをとる企業もありますが、当社ではゼロからプラスを生み出すようなアプローチにフォーカスをしています。そして、様々なステークホルダーを巻き込み、事業をプロデュースしていくことが強みであり、当社の役目であると考えています。
特にビジネスプロデュースによって「社会課題を解決する」というのを重視しており、そうした場合に当社やクライアント企業だけでは解決できないことも多々あります。そこで官公庁やクライアントのグループ企業など、多方面と二人三脚で進めていくことが求められ、各ステークホルダーと定期的に議論を重ね、新規事業の創出に取り組んでおります。
中山様:変化の激しい時代、我々としては社会変化に対応するだけでなく、自ら変化を起こす存在にならなければいけないと考えています。世の中の動きをいち早く察知していくことが重要ですし、リサーチ×検証を高速で行っていくことも求められていきます。
一方、ネット上には膨大な情報量が存在しており、人力での調査には限界もあります。そんな中、社内ではコンサルティングにおける調査アプローチの拡充を目的としてDX推進の取組みがあり、DXを有望な投資領域として追っていた私もストックマークとお打ち合わせさせていただく機会がありました。そして、「世の中の動きをいち早く察知し、変化の兆しを捉える」というAstrategyのコンセプトに共感し、実証実験を実施するに至りました。
知らないものは検索できないからこそ、価値ある新たな発見に期待
中山様:今回、Astrategyの導入で期待していたことの1つが、“未知の単語”との出会いでした。日々、様々な事柄について調査を行っていますが、先進的なテーマになるほど、事象自体にまだ名前がついていないケースが存在します。それに対し、たとえば検索という行為は、既知の単語あっての調査手法なので、先進的なテーマの調査には、広くソースを探索しながら徐々に知りたかった単語を把握する、といった動きが必要でした。
一方でAstrategyを使えば、キーワードに対して関連するキーワードや企業名などが表示されるため、リサーチャーが気づいていなかった事柄を即座に知ることが可能です。そうした人力では不可能だった、価値ある新たな発見が生まれることをAstrategyに期待していました。
効率化はもちろん、自分では気づき得なかった新たな発見が得られるようになった
初期フェーズでの調査や仮説検証のためなど、活用方法は様々
中山様:今回の取組みは実証実験という形で、実際に当社で導入し、週1度ペースでストックマークさんへフィードバックをお伝えして機能改善を行っていくといった進め方でした。導入初期と現在では別製品と思うほど、追加機能も非常に多くあり、できることも増えています。
一方で多機能だからこそ、Astrategyへの期待値もメンバーごとに様々です。コンサルティングの現場メンバーを中心に約50名がAstrategyを活用しておりますが、利用状況を見ていくと、使用頻度も一度の検索回数も人それぞれでした。
伊藤様:プロジェクトの初期フェーズにおけるインプットや新たなテーマ探しを目的にAstrategyを使うメンバーもいれば、プロジェクト後期に業界情報をダブルチェックする目的で使用するメンバーと、使用用途は本当に様々です。
私の場合は、企業検索をするのにAstrategyが重宝しています。というのも、通常のインターネット検索では、特定のテーマのキーワードで検索しても関連ページがまず表示されますから、そのテーマに関連する企業情報にダイレクトでリーチすることはできません。
しかし、Astrategyでは検索キーワードに関連する企業が一覧で表示されるため、特定テーマの関わりのある企業が網羅的に調査可能です。さらに企業ごとにそのテーマへの関わり具合が確認でき、産業分類では切り分けられないテーマに関しても、どういった企業が関わっているかを見ることができます。そのため、競合企業がどういった動きをしているのか、競合企業の事例を調査する目的で使用したり、該当テーマでのパートナー企業探しなどに活用しています。
より精度の高い業界マップを描くことができるようになった
加藤様:これまでのインターネット調査では、検索でキーワードを入力し、膨大な検索結果の中からタイトル、見出しで有益かどうかを判断し、実際にページをチェックしてといった流れで調査を進めていました。そのため、ときに知りたかった内容ではないページに時間を割いてしまうこともありました。
Astrategyでは、検索キーワードに対しての関連度合いが把握できるため、求めていたページに辿り着ける確率が高まり、作業効率が改善されたことはもちろん、自身では辿り着けなかったような新たな発見と出会えるため、調査力の向上を実感しています。
さらにテーマ別でも記事を調査できるため、企業×テーマで調べて新しい事例をキャッチアップしていくといった使い方もできます。人力で調査するよりも網羅性がある調べ方ができるため、ダブルチェック時に活用できるのも利点だと感じています。
伊藤様:Astrategyの利点は単なる調査の効率化だけでなく、新たな発見が得られることにあります。実際にAstrategyを使って調査をしていると、「この企業とこの企業が結びついているとは思わなかった」「この企業が、このテーマ領域に関わっているとは思わなかった」など、これまでの方法では気づき得なかったことに気づくことができます。そうした、新しい価値の創造に繋がる調査の実現にAstrategyが役立っています。
中山様:我々の仕事というのは、テーマに関する全体像や地図を描くことだと思っています。規模の大きいテーマであれば業界レポートがあったりしますが、ニッチ・先進的なテーマは、どういった企業が何に取り組んでいるのかといった地図がないかまとまっていない状態です。
これまでは調査やインタビューを通じて、テーマごとの地図を描いてきましたが、Astrategyの活用というのは補助コンパスをもらった感覚。Astrategyによって、より精度の高い地図を描くことができ、価値提供のスピードが向上していくと実感しています。
機械学習の活用が必要不可欠になる業務も。人それぞれ違う新たな価値創造に期待
中山様:今回のAstrategyにおける実証実験では、当社のような戦略コンサルティングファームで「機械学習を取り入れると何ができるのか」ということを理解できたことが非常に大きな収穫でした。
本件に限らず、DX推進プロジェクトというのは、“現行の業務の進め方に慣れてしまい、業務フローに課題を感じていない”という課題に気付くきっかけでもあります。DIでも、積極的にAstrategyを活用して調査アプローチを広げたメンバーもいれば、これまで通りの業務フローを好むメンバーもいました。
クライアント企業へDX含む新規の取組みを提案するような立場だからこそ、当事者として自社のDXを推進していくためには何が必要なのかを知ることができたのは良かったです。
伊藤様:やはり、いままでのアプローチを変えるというのは負担もかかりますし、そのままでも問題ないのであれば、変えたくないと感じる人もいるでしょう。しかし無理やりでもアプローチを変えてみると、こんなこともできるのだと新たな発見があるもの。
たとえば、Astrategyには単語と単語の関連度合いをビジュアル化できる機能があるのですが、そうしたビジュアルをもとにクライアントとディスカッションができれば、議論の質が深まりますし、Astrategyがなければ生まれなかった新たな価値創造のキッカケになるだろうと感じています。
中山様:やはり、人力でできることには限界がありますから、機械学習を併走活用して質/量を担保するのという方法は非常に合理的だなと感じています。
たとえば、調査で苦労することの1 つに、海外事例を網羅的に調査する、といったことがあります。英語記事だけでも検索対象が膨大になるため、個々に目を通す、といったやり方は通用しにくくなります。そうしたときにAstrategyを活用して、網羅性を上げるというのは理に適っているわけです。
一方で、どれだけ調査機能を追加しても自らの仮説/嗅覚を起点に調査するメンバーもいて、それはそれで大切だなと。機械学習等のテクノロジーを活用して調査アプローチを広げる人、鋭い嗅覚を使いこなす人の両軸がいることが、これからの時代で強い組織になる1 要件になるのではないでしょうか。
今回は実証実験という形でスタートしましたが、今後は「新しいアプローチを活用してみよう」という社員をいかに上げていくかがDXの鍵。チャレンジしていきたいと考えています。
※記事内容および、ご所属等は取材当時(2021年3月)のものです。
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