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Cases 三菱ガス化学株式会社

Anews

Astrategy

情報の量も質も妥協しないために。必要な情報を素早く集め「社会と分かち合える価値の創造」を目指していく

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【取材にご協力いただいた方】
三菱ガス化学株式会社
執行役員 機能化学品事業部門 企画開発部長 西村 喜男 様
機能化学品事業部門 企画開発部 プロセス&インフォマティクスグループ主席 小林 純 様


「社会と分かち合える価値の創造」というミッションのもと、新たな製品技術の開発で社会課題の解決を目指している三菱ガス化学株式会社。産業の根幹を支える基礎化学品から、身近な暮らしに直結した機能化学品まで、国内外の市場に対して製品を展開しています。

今回は、機能化学品事業部門の西村様と小林様に、普段Aseries(Anews、Astrategy)をどのようにお使いいただいているかについて伺いました。

デジタル感性を高め、必要な情報を素早く集めるためにAnewsを導入

──まず、皆さまが所属しておられる機能化学品事業部門のミッションとその背景について教えてください。

西村様:当社は「社会と分かち合える価値の創造」をミッションに、社会から必要とされる製品技術を創出し、社会課題の解決を目指しています。

私たちが所属する機能化学品事業部門では、例えばサーバーやスマートフォンで使用されているような半導体製造用の薬品や基板材料から、高い強度と耐熱性を備えたエンジニアリングプラスチックの開発といった、多くの皆さまの生活に欠かせない製品を開発しています。

三菱ガス化学株式会社:西村様

具体的な製品ですと、医療器具の消毒・殺菌に使用されている過酢酸(ダイヤパワー®)や自動車部品などに使われる各種エンジニアリングプラスチックスやスマートフォン等の小型プラスチックレンズ、そして密閉容器内の酸素を吸収して食品の品質を保持するための脱酸素剤(エージレス®、エージレス・オーマック®)などを開発しています。

──企画開発部は、どのような活動をしているのでしょうか?

西村様:企画開発部は、当社が開発する技術や製品が世の中のどのような場面で役立つのかについて、仮説を立てて実証しながら事業化を目指すことを目的にしています。実は既存の機能化学品事業部門の研究テーマの全てを統括しており、主力製品である電子材料やポリマーソリューションのグレード開発や、新技術・製品の市場開拓のようなマーケティングに近い領域、研究テーマを探索して新しいものを生み出すところまで幅広く活動をしております。加えて、プロセス・インフォマティクスとよばれる製品の開発プロセスの改善の取り組みも行っております。

──Anewsを導入する前の課題や導入の経緯についてお聞かせください。

小林様:これらの業務を推進していく上では、日々の情報収集が欠かせません。しかし、我々は扱っている製品数がかなり広く、必要な情報を集めるのに時間がかかりすぎてしまうといった課題がありました。

三菱ガス化学株式会社:小林様

私自身、企画開発部に異動になる前までは工場の安定稼働やデータを用いた製造品質のような開発プロセスの研究をメインで担当しておりました。当時、デジタルという取り組みが盛り上がってきたタイミングでもあり、「情報」というものの価値をどうするのか?という観点について常々考えていたところでした。

そのタイミングでセミナーを通じてAnewsの活用の仕方、特にデジタル感性を高めるツールとして導入をしている事例を伺ったことが興味を持ったきっかけでした。これまでは部門の中で新聞や雑誌の購読をしていましたが、コロナ禍によって在宅勤務が増える中で、従来の方法で情報収集と共有が立ち行かなくなっていたという側面もあり、ツールの中でそれらを補えるという点も魅力に感じてAnewsの導入を決めました。

情報の量も質も向上。Anewsで収集した情報を起点に新たなプロジェクトを生み出す

──導入にあたって、期待していたことや興味を持っていたことは何ですか?また、実際に使ってみていかがでしょうか?

西村様:Anewsに期待していたのは、当社の扱う幅広い製品数に対して、関連するトレンド・技術情報を効率的に収集できることでした。

当社は海外の売上比率が約6割であり、海外現地法人や異業種企業とのパートナーシップも盛んなため、現地で起きている情報や競合他社の動向をオン・タイムで収集する必要がありますし、国内に目を向けても化学業界は中小企業の割合が多く、日々、プレスリリースや製品開発情報が流れてくるといった状況です。

そのような激しい競争の中で、担当者が1人で製品ごとに必要なトレンド・技術情報を集めるにはどうすれば良いのか。当社にとって効率的な情報収集手段を整備することは必須と考えていたため、小林からの提案を受け、とりあえず一度試してみようと思いました。

小林様:特に重要だと考えていたのは「AIがニュースをレコメンドしてくれる」という点です。

従来の情報収集では、ある分野の情報を探そうと思ってもそれに関連するキーワードを知っていなければ、検索して探すことはできませんよね。特許・論文などの多くの調査分析ができるツールは当社でも導入はしていますが、深掘り調査をするためにはそもそも調べるキーワードがわかっていなければ調査することすらできません。

日々、情報にアンテナを張ることも限界がありますが、Anewsは、AIが学習することで、興味がある必要な情報に加えて、キーワードの「周辺」にある情報を拾ってくれます。広範囲に情報を探索し、何かをするというのは今後も重要かなと思っており、膨大な情報の中から、私たちが思いつかなかった情報もAIが学習しレコメンドしてくれるので、調査のとっかかりや新たな気づきが得られて、非常に使い勝手が良いですね。

西村様:国内外を含め、普段あまり接しないようなニッチな媒体の情報も届けてくれるのも良かったですね。情報収集の際はどうしても過去の知見に基づいたバイアスのかかった情報を見がちになりますので、国内外の35,000サイトから配信をされるというのは重要なポイントでした。Anewsの導入で、情報収集の幅が広がったように感じます。

小林様:私は普段、デジタルの活用に注目しているのですが、「DX」とか「データベース」といったキーワードは情報の移り変わりが早く、ニュース情報を自分で探して確認するだけでは追いつきません。

Anewsは、入力したキーワードとの関連情報をピックアップしてレコメンドしてくれるので、自分で情報を探しに行くよりも効率的で便利ですね。

──ビジネスに必要な情報をAIが自動でお届けするAnewsを導入したことで、どのような変化が生まれていますか?

西村様:組織的な変化としては、情報の「量」と「質」のそれぞれで変化が生まれています。集まってくる情報の量はもちろんのこと、それら1つひとつの情報の質が向上したことで、必要な情報をすぐに集められています。

実際に、事業部門を超えてのプロジェクトでも、Anewsで得られた情報をもとにディスカッションすることも増えています。ニュースからちょっと変わったことを発想して、「これはどうなの」という気づきから調査を行う案件も出てきています。今は調査段階のプロジェクトが多いですが、ゆくゆくはAnewsで収集した情報をもとに研究開発を進めていきたいと考えています。

情報共有に関しても、AIによって配信の精度が上がっている内容を共有することができます。またデータがニュースソースなので、当然即応性という意味でも導入前と比較してよくなっていると感じます。

小林様:個人的な変化としても、情報収集の効率化に役立っています。私は朝、出社後にAnewsを開いて気になる記事タイトルをマークします。その後、日中の空いた時間に読むというやり方をしています。

西村様:私も朝にAnewsを使うことが多いですね。Anewsは毎朝届けてくれるメールで関連する記事タイトルをピックアップしてくれるので、メールの確認のついでに読むことが多いです。

また、他の人の注目記事がわかるのもAnewsの良いところだと思っています。誰がどんなものに関心を持っているかがわかるので、ちょっとしたことですが、相互理解やコミュニケーションのきっかけに活かすことができます。

──情報の分析を効率化するAstrategyはどのように活用していますか?

小林様:Astrategyは、情報を点ではなく「面」としてまとめてくれるため、情報の関連性やつながりを理解するために使用しています。

やはり1つひとつのニュースだけでは「点」としての情報で、業界としてその情報がどの程度のインパクトなのか、他の関連する情報とのつながりの理解が限定的となってしまいます。

例えば、新技術・製品の市場開拓を調査する際は、その技術がどの市場に刺さるのかを考えます。その際に、断片的な情報ばかりだとミスリードを引き起こし、結果的に莫大な損害を生み出しかねません。Astrategyは、そのような情報をまとめてくれるため、情報の深掘り用として使用していますね。

情報の多様性を高め、技術起点の社会課題の解決を目指す     

──最後に機能化学品事業部門の今後の展望について教えてください。

西村様:基本となる情報収集の方法は変えずに、今後はさらに情報の「多様性」を高めたいと考えています。私個人の考えとして、異なる事業分野と異なる技術分野に跨る業際学際分野が増えていると思っています。いろんな知恵を集めて、社会課題を解決するということで、認知的な多様性が必要な環境にあると認識しています。そういった意味で多くの方にグローバルな感覚やマーケットの感覚を養ってもらえるツールにしていきたいと思っています。特に三位一体、すなわち事業部門と研究所、そして開発部門という業務に関係性のある方を中心に、いかにスピードアップをしながら事業に繋げていけるのか。市場の状況をみんなで把握できるのかという点で、この輪を今後は拡大をしていきたいと考えています。

※記事内容および、ご所属等は取材当時(2022年11月)のものです。

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