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プレスリリース

日本ガイシ株式会社 新規用途探索の高精度化・高速化を目的に ストックマークの独自LLMを活用した実証実験を開始

 ストックマーク株式会社(本社:東京都港区、社長:林 達、以下「ストックマーク」)はこのたび、日本ガイシ株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:小林 茂、以下「日本ガイシ」)と、日本ガイシ製品や技術の新規用途探索の高精度化・高速化を目的とした実証実験を開始しました。
 本実証実験では、日本ガイシが保有する特許や論文を含む社内外文書と、ストックマークが開発した130億パラメータの独自LLM(Large Language Model)を組み合わせて実施されます。日本ガイシが2030年に新事業化品売上高を1,000億円以上とする「New Value 1000」の目標に向けた活動の一環として取り組まれ、LLMを活用したデジタル・トランスフォーメーション(DX)による新規価値創造を加速させます。

※リリース全文はPDFでもご覧いただけます。
https://lp.stockmark.co.jp/rs/942-ARR-504/images/pr_20240208.pdf

■本取組みの背景

 独自のセラミック技術をコアに幅広い製品開発を手掛ける日本ガイシは、グループビジョンで掲げたカーボンニュートラルとデジタル社会に貢献する事業への転換を果たすべく、現在様々な変革を推進しています。
 新たな価値創造の実現に向けて、外部情報や市場情報の収集と共有を組織で素早く行い、マーケット情報や消費者ニーズに関する知見をさらに広げていくことを目的に、ストックマークが提供する「Anews」を導入・活用頂いておりました。
 一方、これまでの自社の要素技術を正しく把握し、市場情報とかけ合わせて新規用途を探索するには、大量のテキストデータを属人的に解析する必要があり、膨大な時間と労力を要するといった課題がありました。
 この課題に対し、最新の特許や論文、社会課題、ニュースといった膨大な外部情報を元に作成した130億パラメータのストックマーク独自のLLMを活用することで、日本ガイシが注目すべき新規用途先を抽出することが可能となります。社内文書(技術文献や報告書 等)との組み合わせにより注目すべきとする根拠を明らかにし、用途探索の精度と速度を激増させることで、新規事業の創出に繋げていきます。

 日本ガイシでは、社内業務の効率化を目的に日本ガイシ独自の生成AIの活用も開始しています。本取り組みでは、新規の用途探索などの、専門的な知識が求められる特定用途における、生成AIの検証を実施いたします。

■実証実験の概要

(1)ストックマーク 独自開発LLMモデルのチューニング

 ストックマークが独自に学習させたLLMは、ビジネステキスト及び、特許や論文など事業活動の研究開発領域に強みを保持しており、これをファインチューニングすることで、日本ガイシ固有のモデルとして提供し業務適用の検証を実施します。 また、課題として上げられるセキュリティ(インプットされた情報がモデル全体の学習に利用されてしまう など)や生成AIの誤回答が含まれるハルシネーションに対しても、配慮した構成で提供いたします。

(2)社内文書も活用した独自ナレッジグラフの構築

 膨大なテキストデータから、技術の新たな用途先をスピーディーかつ、高精度で発見するためには、テキストデータの意味(業界、企業名、製品名、機能特性など)と、それらの関係性を正しくAIに理解させる必要があります。また、社内文書においては社内固有の表現があり、独自の辞書作成と定期的な運用に大きな課題がありました。
この解決の手段として、ストックマークが持つナレッジグラフ構築技術を適用し、自社独自のナレッジグラフが高速かつ日々アップデートされるシステム基盤を整えることで、スピーディーかつ高精度で、サスティナブルな用途探索の状態を目指します。

<RAGとナレッジグラフの相違点>

 LLMに知識を拡充する仕組みとして、RAGという手法が広まっています。RAGを利用することで、最新の情報を検索し、LLMで生成するタスクを実行することができます。しかしながら、RAGのみでは、知識の概念や関連を判断することができません。
 自社のコア技術や技術の特性・効用を起点として、解決すべき社会課題や事業につながるマーケットを関連付けるためには、この知識グラフ(ナレッジグラフ)が必要となり、この技術の精度が専門知識が必要とされる領域における生成AI活用のキーになると我々は考えており、この実務検証を実施しております。

※Retrieval-Augmented Generationの略

「New Value 1000」について

社内外の連携を強化し新事業化品で売上高1,000億円を目指す

 日本ガイシでは、自然環境と人間が共生する「カーボンニュートラル(CN)」、安全で便利・快適で健康に暮らせる「デジタル社会(Digital Society:DS)」関連を注力分野と位置付け、 独自のセラミック技術を生かし、2050年の未来社会を見据えた事業構成の転換を図っています。

CN・DS関連製品が2050年には売上の80%を占めるように事業展開するために、通過点となる2030年の目標として、新規事業の売上高1,000億円を実現する「New Value 1000」を掲げました。将来有望な開発テーマに重点的に経営資源を投じ、新製品・新規事業を創出していきます。

<日本ガイシ株式会社 代表取締役副社長 DX推進統括部所管 丹羽智明 氏 コメント>

 日本ガイシでは、2030年までに新事業で売上高1,000億円を目指す「New Value 1000」を実現するために、2022年に市場や顧客のニーズを素早く取り込む機能を担う「NV推進本部」を新設しました。

 New Value 1000を成し遂げるためには、さらに「マーケットイン」の姿勢で新事業を創出していく必要があります。タイムリーに社会課題(ニーズ)を収集する技術を持つストックマークのLLM技術と、日本ガイシが保有するさまざまな情報(シーズ)をかけ合わせることで、これまで気付かなかった新しい価値を発見し、目標達成に寄与することを期待しています。

<ストックマーク株式会社 代表取締役 CEO 林 達コメント>

 AIやLLM技術の進化によって、私たちは30年に一度の大きな転換点にいます。テクノロジーやソフトウェアと人の関わり方、そして企業と人が新価値を創出するプロセスはこの3年で一変すると考えています。
 セラミックス技術を基盤とし、エネルギーや環境保護からデジタルまで幅広い分野で事業展開されている日本ガイシとの取り組みを通じて、企業がニーズとシーズをかけ合わせる価値探索の時間を短縮させ、継続的に価値創出できる仕組みを目指していきます。

■日本ガイシ株式会社について

1919年5月に創立。特別高圧がいしの国産化で培った独自のセラミック技術で、がいしなど電力関連機器、大容量電力貯蔵用NASⓇ電池、自動車排ガス浄化用部品、半導体製造装置用部品などの多様なファインセラミック製品を開発、新しい価値を提供してきました。これからも、地球環境保全や人々が暮らしやすい社会を支える企業を目指します。

会社名 :日本ガイシ株式会社
所在地 :愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号
設立  :1919年5月5日
代表者 :代表取締役社長 小林 茂
事業内容:がいしなど電力関連機器、自動車排ガス浄化用をはじめとする各種産業用セラミック製品、特殊金属製品の製造販売
URL  :https://www.ngk.co.jp/

■ストックマーク株式会社について

 ストックマーク株式会社は「価値創造の仕組みを再発明し、人類を前進させる」をミッションに掲げ、最先端の自然言語処理技術を活用し、多くの企業の事業創造活動を支援しております。
 当社は自然言語処理技術を活用し、国内外の約35,000サイトのビジネスニュースを分類しています。業務に直結する情報をAIが届けることにより、組織の情報感度を高め、事業アイディアの着想と組織内での発展を促す「Anews(エーニュース)」、AIが組織や業務に合わせて必要な情報を構造化し、示唆が得られる市場調査サービス「Astrategy(エーストラテジー)」を通じて企業の新たな価値創造をサポートします。

会社名 :ストックマーク株式会社
所在地 :東京都港区南青山一丁目12番3号  LIFORK MINAMI AOYAMA S209
設立  :2016年11月15日
代表者 :代表取締役CEO 林 達
事業内容:自然言語処理を活用した、事業機会の探索と意思決定の支援を行うサービスの開発・運営

■Anewsについて

 Anewsは国内外約3万5千サイトのビジネス情報や800以上の学術雑誌・プレプリントサーバーの論文などの膨大な情報から、AIが組織や業務に合わせて必要な情報を届ける、”組織の情報収集における課題”を解決する情報収集プラットフォームです。

 製造業企業様を中心にご活用いただいており、属人化しがちな情報収集のプロセスを自動化し、手軽に有益な情報を共有できる環境をご提供することで、従来では気づけなかった情報や社内知見者を発見し、組織の情報感度を高め、新たな気づきを提供いたします。

日本ガイシのAnews活用事例

サービス導入後のより具体的な効果や活用方法をご確認いただけます、下記よりぜひご覧ください。
URL:https://stockmark.co.jp/cases/ngk

本件に関する報道関係者のお問合せ

ストックマーク株式会社 担当:畑中、田中(ハタナカ、タナカ)
MAIL:pr_stockmark@stockmark.co.jp