生成AIを全社に導入したものの、現場でなかなか使われない、PoCから本番展開に進まない。そんな悩みを抱える企業は少なくない。こうした停滞の原因は、AIの性能ではなく、AIを受け止める組織側の準備不足であることが多いのではないだろうか。その準備が整った状態を指す言葉が「AI-Ready」である。
本ページでは、AI-Readyの定義や注目される背景、得られる効果、構成する5つの要素、つまずきやすいパターン、実現に向けた進め方を解説する。経営層はもちろん、DX推進や情報システム部門、現場でAI活用を担う方が、自社の現在地を確かめる手がかりにしていただきたい。
Definition
AI-Readyとは
AI-Readyは、生成AIの普及とともに生まれた新しい言葉のように見えるかもしれないが、その考え方自体は数年前から国内で議論されてきたものである。ここでは、AI-Readyという言葉の定義や由来などを解説する。
AI-Readyの定義
AI-Readyとは、AIを業務で安全かつ継続的に活用し、成果につなげられる準備が整った状態を指す。ここでいう準備は、単にツールを導入することではない。解くべき課題、AIが参照できるデータ、それを動かす基盤と人材、守るべきルールといった、組織全体の前提条件まで含まれる。
よく混同されるAI導入は、ツールを入れるという一度きりの行為であり、例えば全社員に生成AIのアカウントを配った時点でAI導入は完了するが、入力してよい情報の線引きも、出力を誰が確認するかも決まっていなければ、まだAI-Readyとは言いにくい。
AI-Readyという言葉の出どころ
AI-Readyという言葉は、実は生成AIが登場する前から国内で使われてきた。広く知られるきっかけは、2019年2月に経団連が公表した提言「AI活用戦略~AI-Ready社会の実現に向けて~」である。
ここでは、やみくもにAIを使っても効果は出ないという問題意識から、まずAIを活用するための準備であるAI-Ready化を進め、そのうえでAIが大きな価値を生むAI-Powered化へ進む道筋が示された。また、翌3月に政府が策定した「人間中心のAI社会原則」にもAI-Readyという表現が盛り込まれ、官民で共有される考え方になった。
生成AIによってAIを使える環境が一気に広がった今、この考え方が企業単位で改めて問われているのだと思う。
経団連が示す4つの観点と5段階
経団連の提言には、企業のAI-Ready化の進み具合を測る「AI-Ready化ガイドライン」も含まれている。経営・マネジメント層、専門家、従業員、システムレベル・データという4つの観点ごとに、進展度を5段階で定義したものだ。
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出典:一般社団法人日本経済団体連合会「AI活用戦略~AI-Readyな社会の実現に向けて~」(2019年2月)より作成(https://www.keidanren.or.jp/policy/2019/013_gaiyo.pdf )
例えばレベル1は、AIの議論ばかりが先行し、経営層にAIへの理解がなく、システムは外部委託が中心で、現場は経験や勘に頼って対応している段階である。一方、最も進んだレベル5は、すべての事業がAI×データ化し、業界そのものの刷新を仕掛けている段階とされている。
このように経営・マネジメント層、専門家、従業員、システムレベル・データの観点ごとに見ていけば、立場ごとに自社の現在地を確かめられる。例えば、経営層の理解はレベル3まで来ているのに、システムレベル・データはレベル2にとどまっている、といった凸凹も見えてくるだろう。
Background
なぜAI-Readyが注目されているのか
AI-Readyという言葉が改めて注目されている背景には、AIそのものの進化に加えて、企業を取り巻く環境の変化もある。ここでは、AI-Readyが重視されるようになった理由を4つ紹介する。
理由01
問いが「導入するか」から「どれだけ速く深く使うか」に変わった
1つ目は、AI活用で問われることそのものが変わってきた点だ。生成AIが誰でも使えるようになった今、導入するかどうかはもはや差になりにくい。むしろ問われているのは、どれだけ速く、どれだけ深く業務に組み込めるかだろう。
例えば、米国の投資銀行モルガン・スタンレーは、社内文書の検索や会議内容の要約、顧客に合わせた示唆の提示を生成AIで自動化し、ファイナンシャル・アドバイザーの大半が日常的に使う仕組みとして運用している。
ここまで踏み込めたのは、AIが参照する社内情報を安全に扱う仕組みが先に整っていたからだといえる。アカウントを配っただけの企業との差は、こうした準備の深さから生まれているのだと考えられる。
理由02
AIそのものより「受け皿」で差がつく時代になった
2つ目は、AIの性能差が縮まってきた点である。大規模言語モデルの多くはAPIやクラウドサービスとして提供され、企業規模を問わず同じ水準のモデルを使えるようになった。そうなると、成果の差を生むのはAIそのものではなく、自社のデータや業務とどう組み合わせるかになる。
例えば、同じモデルを使っていても、最新の社内規程や過去の技術報告書を根拠に参照できる会社なら、回答をそのまま業務に使えるだろう。一方、一般論しか返ってこない会社では、結局は人が資料を探し直すことになる。AIの性能差が縮まるほど、この受け皿の差が成果の差として表れやすくなると考えている。
3つ目は、AIが担う役割の変化だ。質問に答えるアシスタントから、情報を調べ、判断材料を整理し、社内システムへの入力までこなすAIエージェントへと、AIの役割は広がりつつある。ただ、こうした動くAIは、社内のデータにつながり、適切な権限の範囲で操作できて初めて役に立つ。
例えば、見積書の作成を任せるなら、最新の価格表や取引履歴を参照し、取引先ごとの閲覧権限に従って動いてもらう必要がある。価格表が部署ごとにばらばらだったり、権限の定義があいまいだったりすれば、誤った見積もりを作りかねない。
答えるだけのAIなら目をつぶれたデータの散在も、エージェントの時代には導入を阻む壁になるわけだ。
理由04
政府もAI-Ready化を後押ししている
4つ目は、国による後押しである。2026年7月に取りまとめられた「日本成長戦略」では、AIの利活用に欠かせない取り組みとして、データの精製(AI-Ready化)と連携に関するミドルウェアの研究開発・実証が挙げられた。
同時に策定された官民投資ロードマップでも、AI-Ready化の標準的な手法を各産業へ広げる方針や、データマネジメントスキルを評価する新たな試験の創設が示されている。国がデータ整備の手法や人材の評価にまで踏み込んだことで、AI-Readyは一部の先進企業だけの話ではなくなったと受け止めてよいだろう。
自社のデータ整備を、いつまでも後回しにはしにくい状況になりつつある。
Benefits
AI-Readyな状態で得られること
準備を整えるのは、一見すると遠回りに思えるかもしれない。しかし実際には、AI活用の成果やスピードを大きく左右するものだ。ここでは、AI-Readyに取り組むことで企業が得られる効果を3つ紹介する。
1つ目は、AIへの投資効果が見えやすくなることだ。
AI-Readyに取り組む過程では、何を改善するかを先に決め、導入前の業務の状態を数値で押さえることになるため、効果を客観的に示しやすい。
例えば、提案書の作成に1件あたり平均6時間かかっていると測っておけば、導入後にどれだけ短縮できたかを比べられる。
仮に3時間まで短縮できれば、月40件作る部門で月120時間分の余力が生まれた計算だ。
基準となる数値がなければ、便利になった気がするという感想しか残らず、追加投資の判断もできないだろう。
2つ目は、PoCから本番展開までのスピードが上がることだ。
PoCで成果が出たのに本番で止まる理由を突き詰めると、データをAIに使ってよいのか、審査は誰が通すのか、責任は誰が負うのかといった、検証の手前の論点で足踏みしているケースが多いように思う。
AI-Readyを進めれば、こうした論点を検証の前に片付けておける。
例えば、契約書をAIに読ませてよいかの判断やセキュリティ審査が済んでいれば、成果が確認できた翌週から対象部門を広げることもできるはずだ。
後回しにすると、審査だけで数か月止まることもある。
3つ目は、リスクを抑えながら利用範囲を広げられることだ。
利用範囲が広がるほど、情報漏えいや誤回答が起きたときの影響も大きくなる。備えがなければ、利用を一部の部署に限定せざるを得ない。
その点、AI-Readyを進めている企業であれば、職務に応じたアクセス制御や操作ログ、問題発生時の停止手順をあらかじめ用意しておける。
例えば、社内ナレッジ検索を全社に開放しても、人事評価や未発表の製品情報は権限のある社員にしか表示されない。
守りの仕組みが先にあるからこそ、安心して利用範囲を広げていけるのだと思う。
Factors
AI-Readyを構成する5つの要素
AI-Readyは、特定の部門の頑張りや特定のツールだけで実現できるものではない。いくつかの要素がうまく噛み合って、初めて成り立つものだ。ここでは、AI-Readyな企業を形づくる要素を5つ紹介する。
Factor01
戦略とユースケースの策定
1つ目の要素は、AIを何に使うかを決める戦略だ。業務を効率化する、といったあいまいな目標のままでは、どこにAIを使うべきかも、成果が出たかどうかも判断しづらい。
例えば設計レビューの期間を3割短くするというように、対象と規模が伝わる形で言い切っておきたい。そのうえで、目標を現場の活動、業務の成果、経営の成果の3つの層に分けて指標を置くとよい。
問い合わせ対応なら、回答文の下書き時間を半分にする、一次回答での解決率を10%高める、解約率を改善する、といった具合だ。現場の時短が会社の成果にどうつながるかを説明できれば、経営層の投資判断も現場の納得も得やすくなる。
Factor02
ナレッジとデータ基盤
2つ目の要素は、AIが参照するナレッジとデータの基盤である。AIの回答の質は、渡すデータの質に大きく左右される。しかも企業のデータの多くは、企画書や設計資料のように文章と図表が混在する非構造データだ。
まずは社内のどこにどんなデータがあるかを一覧にし、同じ情報が複数ある場合の正本や、重複・古さを点検する基準、機密情報の区分を決めておく。例えば、就業規則の旧版と新版が同じフォルダに並んでいれば、AIは旧版を根拠に答えてしまうかもしれない。
近年は、用途に合わせて品質とガバナンスを担保したデータを指す、AI-Readyデータという言葉も使われている。
Factor03
インフラとセキュリティ
3つ目の要素は、インフラとセキュリティだ。データを整えても、それをAIにつなぎ、安全に動かす仕組みがなければ業務では使えない。
構成は、社内外の情報を検索して回答するRAG、自社向けに調整するファインチューニング、複数のツールを連携するエージェントなどを用途に応じて組み合わせ、モデルは品質やコスト、日本語の理解力を基準に選ぶとよいだろう。
社内システムと連携するなら、役割に応じて参照範囲を自動で制御する権限設計は欠かせない。セキュリティ面では、まず入力データがAIの学習に使われない契約や設定かを確認したい。無料版のAIに顧客リストを貼り付ければ、学習に使われる可能性がある。
そのうえで、外部から切り離した環境や操作ログの記録も整えておく。
Factor04
人材と責任分担
4つ目の要素は、人材と責任分担である。AIを使いこなす人材は、全社員に同じ研修を受けてもらうだけではなかなか育たない。
全社員には安全な使い方と使ってよい場面の線引きを、各業務のキーパーソンには質問の組み立て方や出力の検証手順を、システムやデータの担当者には品質を測り安全に運用する知識を、というように3つの層に分けて育てるほうが効果的だろう。
あわせて、誰が実行し、誰が最終責任を負うのかも決めておきたい。例えば契約書のレビューなら、AIが下書きを作り、担当者が確認し、法務部門が承認する。そうしておけば、誤りがあったときにどこで止めるべきだったかがはっきりする。
Factor05
ガバナンスとリスク管理
5つ目の要素は、ガバナンスとリスク管理だ。最初から完璧な規程を作る必要はない。まずは、入力してはいけない情報の範囲、生成物を人が確認する義務、操作ログの保存、成果を評価する基準といった最低限のルールを決めておきたい。
そのうえで、入力・出力・セキュリティの場面ごとに確認項目を用意する。入力では未発表の経営情報を貼り付けていないか、出力では数値や法令を一次情報で裏付けたか、といった具合だ。
例えば、広報担当者が発表前のリリース文をAIで推敲すれば、定義がないかぎり製品名や発売日がそのまま入力されてしまうだろう。総務省・経済産業省の「AI事業者ガイドライン」も、自社ルールの土台として参考になる。
Pitfalls
AI-Ready化が進まない企業によくある4つのパターン
AI活用が思うように進まない企業には、共通するつまずき方があるように思う。放置すると、検証だけで終わって本番展開に進めない状態を招きやすい。ここでは、AI-Ready化が進まない企業によく見られるパターンを4つ紹介する。
1つ目は、ツールありきで導入してしまうパターンだ。話題になっているから、競合が導入したからという理由でアカウントを配っても、何の業務をどう変えるかが決まっていなければ、一部の社員が文章の言い換えに使う程度にとどまってしまう。
実際、目的を決めないまま社内向けチャットボットを公開し、ほとんど使われずに終わったケースがある。一方でうまくいった企業は、問い合わせ対応が特定の担当者に集中しているという課題を先に特定し、一部の部門から試した結果、対応件数を25%増やせたという。差を生んだのはツールの性能ではなく、何のために使うかを最初に決めたかどうかだ。
Pattern 02
データの質が低いまま使っている
2つ目は、データの質が低いまま使ってしまうパターンである。AIは、データが正しいかどうかを自分では判断できない。廃止された規程や古い契約書のひな形が参照先に残っていれば、それを根拠にもっともらしい誤回答を返してしまう。誤回答の一部は、実はモデルではなくデータの問題から生じているのだ。
例えば、改定前の出張旅費規程が検索対象に残っていれば、AIは旧版の日当を自信満々に答え、社員はそのまま精算を申請してしまう。こうした誤回答が何度か続けば、現場はAIを信用しなくなり、利用は一気に落ち込むだろう。だからこそ、データごとに有効期限や正本を決め、管理する役割を置いておきたい。
Pattern 03
現場とDX・情シス部門に温度差がある
3つ目は、部門間の温度差だ。AI活用では、推進する側、使う側、守る側の足並みがなかなか揃わない。現場の声を聞かずにトップダウンで進めれば実態に合わない仕組みになり、外部ベンダーに任せきりにすれば、導入後に改善できる人が社内に残らない。
特に起きやすいのが、法務や情報システム部門がリスクを止める役に回り、現場が阻まれていると感じる構図だ。本来期待したいのは、どうすれば安全に進められるかを示す案内役だろう。例えば、顧客名を伏せれば過去の提案書を参照させてよい、という条件を示してもらえれば、現場は禁止か許可かの二択で悩まずに済む。守る側を初期から巻き込み、基準を一緒に作ることが近道になると考えている。
4つ目は、慎重さが裏目に出て、すべての準備が整うまで着手しないパターンだ。全社のデータ統合が終わってから、網羅的な規程ができてから、と条件を積み上げているうちに、AIの技術も競合もどんどん先に進んでしまう。
例えば、全部門のデータを一元化してから始める計画では、統合だけで数年かかり、その間に前提が大きく変わるおそれもある。最初のルールは最低限で構わないし、仕組みも初めから完璧でなくていい。むしろ小さく試しながら本当に必要な整備を洗い出すほうが、無駄な作り込みを避けられるはずだ。準備とは、試しながら少しずつ整えていくことだと捉えたい。
Process
AI-Readyを実現する進め方
AI-Readyは、すべてを一度に整えようとすると、かえって遠回りになりがちだ。ここでは、小さく始めながら着実に準備を整えていくために押さえておきたいステップを5つ紹介する。
01
自社の現状を把握する
まずは、自社がどこまで準備できているのかを把握するところから始めたい。見るべき観点は、AIを使えそうな業務であるユースケース、データ、人材、ガバナンスの4つだ。印象で判断せず、できるだけ数値や一覧で整理しておくのがポイントになる。
例えばデータなら、部門ごとにどんな形式のデータがあり、機密区分や最新性はどうかを台帳にまとめる。人材なら、AIの出力を評価できる社員が各部門に何人いるかを洗い出し、ガバナンスなら入力禁止情報の定義といった最低限のルールがあるかを確認する。前述した経団連の5段階を物差しにすれば、どこから手をつけるべきかの優先順位もつけやすくなるだろう。
02
最初に取り組むテーマを絞る
次に、見えてきた現状を踏まえて、AIを適用するテーマを絞り込む。候補を洗い出したうえで、戦略との合致度、効果の大きさ、実行のしやすさ、リスクの大きさ、他部門への横展開のしやすさという5つの軸で採点すると、判断に客観性が出てくる。
例えば、問い合わせへの回答文の下書きは、効果が見えやすく、過去の対応履歴も揃っていて、最後に人が確認するためリスクも低い。一方で融資の可否判断は、効果は大きいものの誤りが顧客や法令対応に直結するため、最初のテーマには向かない。採点しておけば声の大きい部署の要望に引っ張られず、今は取り組まないテーマもはっきり伝えられる。
03
関わる部門と責任者を洗い出す
続いて、その取り組みに関わる部門と責任者を洗い出していく。AI活用が一部門だけで完結することはまずない。経営企画や対象業務の部門、情報システム、法務、人事などを早い段階から巻き込んでおけば、後からの反対や手戻りも防ぎやすくなる。
推進体制は大人数でなくても構わない。部門を横断した5〜7名程度のチームを経営直下に置くとよいだろう。例えば社内ナレッジ検索なら、対象部門の責任者が実行を、担当役員が最終判断を担い、情報システムと法務は安全に進めるための助言役に回る。予算や現場で決めてよい範囲まで決めておくと、推進のスピードはもう一段上がるはずだ。
04
「広げる・止める」の判断基準を決め、小さく試す
そして、試験導入を始める前に、どうなったら対象を広げ、どうなったら止めるのかの基準を決めておく。基準がないまま試すと、成果が出ても判断ができず、検証がずるずると続いてしまいかねない。
基準は品質、コスト、利用状況の3つで設定するのがおすすめだ。例えば、回答の正確さが80%を超え、1件あたりのコストが想定内で、対象チームの過半数が毎週使っていれば広げる、といった形である。導入前の数値も忘れずに測っておきたい。ただし、作業時間が減ったことをそのまま効果とみなさないよう注意が必要だ。浮いた時間が顧客対応や企画に使われて、初めて経営上の効果と言える。
05
基準に届かなければ方向転換か中止を選ぶ
最後に、結果が基準に届かなかった場合の対応も決めておきたい。選択肢は、要件を緩める、対象業務を変える、取り組みを終えるの3つだ。先に決めておくのは、投じた費用や時間を惜しんで、見込みのない取り組みを延命させないためである。
例えば、社内規程の検索で正答率が届かなかった場合、原因が規程の書き方にあるなら、文書が整った業務マニュアルに対象を変えて再挑戦すればいい。モデルの限界が原因なら、いったん中止して別のテーマに資源を回す。判断基準と決定者を事前に決めておけば、止めることも計画どおりの判断として受け止めてもらえるはずだ。
Practice
ストックマークの取り組み
当社はこれまで、自然言語処理と生成AIの技術を軸に、企業の情報活用を支援してきた。2024年5月には、経済産業省とNEDOによるGENIACプロジェクトのもと、日本語とビジネスに特化した1,000億パラメータ規模のLLMも開発している。支援を続けるなかで実感しているのは、AI-Readyに取り組む企業の多くが、最初に社内文書やナレッジの整備でつまずくということだ。
そこで当社では、図表を含む複雑な社内文書をAIが扱える形に構造化するデータ基盤のSATと、製造業の調査や企画を支えるAIエージェントのAconnectを提供している。
300社以上
AconnectおよびSATの活用企業数(2025年時点)
約3割
日経225企業における導入比率
約7割
導入企業に占める製造業の比率
例えば、NGK様ではDX推進統括部が中心となり、情報収集を全社で標準化して部門横断で共有できる体制を整えた。富士電機様でも、研究開発の基盤として活用いただいている。