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デジタルトランスフォーメーション(DX)とは新しい価値を提供すること

デジタルトランスフォーメーション

近年、デジタルトランスフォーメーションという言葉が注目を浴び、経済産業省からも「DXレポート」が発表され、政府も推進をしようとしている取り組みである。今回は改めて、デジタルトランスフォーメーションの言葉の意味と、なぜ取り組むべきなのかを解説する。

デジタルトランスフォーメーションの起こりとは?

デジタルトランスフォーメーションの発祥は、2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」と提唱したことが始まりと言われている。

この概念自体は非常に広義の定義であり、ビジネスシーンでは様々な定義がなされている。
経済産業省が2018年に発表した「DXレポート」では、IDC社の定義が引用されている。

企業が外部エコシステム(顧客、市場)の破壊的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネス・モデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること

(出典)Japan IT Market 2018 Top 10 Predictions: デジタルネイティブ企業への変革 – DX エコノミーにおいてイノベーションを飛躍的に拡大せよ, IDC Japan プレスリリース, 2017 年 12 月 14 日

では、2004年に提唱されたデジタルトランスフォーメーションは今になってなぜ注目を浴びているのだろうか。

なぜデジタルトランスフォーメーションが注目されるのか?鍵となるデジタル・ディスラプターの存在

「デジタル・ディスラプター」という言葉はご存知だろうか。
デジタルテクノロジーの急速な発展により、これまでは想像できなかったような破壊的なイノベーションを起こし、かつてないスピードで成長・市場を破壊する企業のことを指す。

上記の図を見ればわかりやすいだろう。米国の一般的なフォーチューン500企業に対して、時価総額10億ドルになるまでにかかった期間が急激に短くなっていることがわかる。

一方、デジタル・ディスラプションの脅威が迫る中、どの程度の企業が対応することができているのだろうか。2017年にGlobal Center for Digital Tranceformationが発表した調査によれば、「積極的に対応できている企業」は25%に過ぎない。

現在は、将来の予測が困難な変化の激しい時代であることは、上記のデータを見れば明らかである。これまでと同様の価値を提供しているだけでは、デジタル・ディスラプターに淘汰されてしまう。デジタルテクノロジーを味方にし、新たな価値創造を行なっていく必要があるのだ。

新たな価値の創出の実現とはどうあるべきなのか

新たな価値創造と聞くと、新規事業の創出やイノベーションという言葉を思い浮かべる方もいるだろう。

1つ例を挙げたいと思う。中国のアリババグループが運営する「フーマ」という会員制のスーパーマーケットがある。「フーマ」は通常のスーパーマーケットと同様に生鮮食品を取り扱っており、実際に店舗に訪れて買い物をすることが可能である。ユニークな点は実際に店舗に訪れるにも関わらず、スマホアプリ上で決済を行うことで、商品を数十分以内には自宅に配送してくれるという点にある。

これは1つの例に過ぎないが、新たなテクノロジーを用いて、これまでと同様の業態(生鮮食品のスーパーマーケット)であるのも関わらず、スマホアプリを使うことで決済データを取得し、店舗の改善に活用ができるようにしている。

そして、顧客に対しては、生鮮食品のECだと生じる、実際に見て買うことができないという不安感を払拭し、購入したものを自宅に届けてくれるという新たな価値を創出することに成功している。

このように、革新的なアイディアやテクノロジーによって、これまでにない新たな顧客体験を創出することが重要なのだ。

今こそ取り組むべきデジタルトランスフォーメーションと新価値創造

新型コロナウイルスが経済に大きな影響を与えている。これまでもデジタルトランスフォーメーションの重要性が叫ばれてきたが、人の行動がさらにデジタル上で完結していく流れが加速度的に進んでいる。

その中で、イノベーションや新規事業の創出には投資ができないという企業も多くなっているだろう。しかし、デジタルトランスフォーメーションの本質的な意味はそれだけではない。既存のビジネスモデルを「フーマ」の事例のようにリデザインすることで新たな価値の創出が可能になる。

これまで以上に企業の存続が危ぶまれるようになる中で、今取り組んでいるビジネスを進化させることを考えていくタイミングに来ているとも言える。