お役立ち資料一覧へ お問い合わせ
MENU CLOSE
  1. Stockmark
  2. coevo
  3. 情報収集/情報活用
  4. 一次情報や二次情報とは?それぞれの特徴について詳しく解説

一次情報や二次情報とは?それぞれの特徴について詳しく解説

一次情報や二次情報とは?それぞれの特徴について詳しく解説

情報はさまざまな切り口で分類することができるが、その中でも「一次情報」と「二次情報」という区分方法がある。これらの区分の特徴を理解することで、目的に合わせた効率的な情報収集が行えるだろう。この記事では、「一次情報」と「二次情報」の違いや、それぞれの特性、効果的な活用方法について詳しく解説する。

「一次情報」や「二次情報」の特徴を資料にまとめました!
振り返りや社内共有にぜひご活用ください。
▶️解説資料(無料)を見てみる

 「一次情報」や「二次情報」とは

「一次情報」と「二次情報」は、情報源や情報の収集方法に基づいて区別される重要な概念だ。それぞれの定義を以下に解説する。

 一次情報

一次情報とは、自身が直接体験、または調査や実験をすることで得られた情報のことをいう。つまり、一次情報は自身の行動を主因として取得した独自の情報である。自身の経験などから直接得られた情報のため信頼性の高い情報だ。一次情報の取得方法には、実験、調査、観察、専門家の意見など、個別のプロジェクトや独自の研究において新たに生成される情報などが挙げられる。

 二次情報

二次情報とは、自身が直接体験して得られた情報ではなく、一次情報を所持している第三者から取得した情報のことだ。二次情報は他人から聞いたり、書いたものを読んだりすることで得られた情報であり、情報の取得元は書籍や研究論文、レビューアーティクル、ニュースなどが挙げられる。二次資料と呼ばれることもある。一次情報を加工した情報なども二次情報とされ、ウェブサイトなどのインターネットで検索して入手できる情報についても同様だ

 三次情報もある

一次情報、二次情報のほかに、三次情報と呼ばれる情報もある。三次情報は、情報の発信源が分からない情報のことで、情報の信頼度は他の区分の情報に比べて格段に劣る。インターネット上だけでなく、一部の雑誌や本などでも三次情報が記載されている場合がある。

「一次情報」や「二次情報」の特徴を資料にまとめました!
振り返りや社内共有にぜひご活用ください。
▶️解説資料(無料)を見てみる

 一次情報と二次情報の優れている点

以下に一次情報と二次情報のそれぞれの優れている点を説明する。

 一次情報

一次情報は自身が直接取得している情報である。そのため、研究者や専門家が自分の目的に合わせて収集できるため、研究やプロジェクトに合わせて実験条件などを変えて収集することが可能だ。観察や実験を通して、情報収集者自身が実験結果や調査データを分析し、解釈したりパターンを見出すなどの独自の洞察を得ることができる。そのため、情報源としての信頼性が高く、取得した情報は独自性の高いものとして取り扱うことが可能な点も優れている点である。

 二次情報

二次情報の特に優れている点には取得のしやすさが挙げられる。二次情報は書籍や新聞、学術雑誌などの紙媒体に限らず、インターネット上でも取得できる。時間や費用、労力を節約することが可能だ。また、二次情報は関連した広範なトピックや領域の情報を収集でき、総合的な情報が必要な場合に有用である。

「一次情報」や「二次情報」の特徴を資料にまとめました!
振り返りや社内共有にぜひご活用ください。
▶️解説資料(無料)を見てみる

 一次情報と二次情報の課題点

一方で、一次情報と二次情報のそれぞれに課題や制約がある。ここでは、一次情報と二次情報の一般的な課題を挙げる。

 一次情報

一次情報を収集するには、実験、調査、観察などが必要であり、このコストが最も大きな課題といえるだろう。研究や調査を行うためには、予算、機器、専門知識などリソースが必要となり、リソースが限られている場合、収集作業の制約が生じることがある。特に、大規模なプロジェクトや研究となれば自身以外の人手が必要になる場合もあり、その課題が顕著となるだろう。

また、一次情報の収集には時間やコストがかかりサンプル数が限られるため、信頼性が高いものの、全体像を把握するのには不向きである。自分の経験した一次情報だけを頼りにするのではなく、二次情報も活用して視野を広げることが重要である。

 二次情報

二次情報は一次情報と比較して取得が容易であることが優位点であるが、その取得の容易さは、誰でも取得が可能という点で希少性が低くなりやすい。また、二次情報のなかには、もととなる一次情報から改変され、内容が変わっているものも含まれる。つまり、情報のフィルタリングやバイアスが生じている可能性があるということだ。情報源の観点を理解し、どの程度信頼できるものかを自身で評価する必要がある。また、二次情報は時間経過に伴い情報の鮮度が古くなることがあり、最新情報でない場合がある。急速に変化する分野においては、情報のアップデートが必要な点も二次情報の課題だと指摘できる。

「一次情報」や「二次情報」の特徴を資料にまとめました!
振り返りや社内共有にぜひご活用ください。
▶️解説資料(無料)を見てみる

 一次情報とニ次情報の特徴まとめ

一次情報は、信頼性や独自性の高さが求められる場面で活用することができる。一方、二次情報は、自身で直接体験することが困難な場合や広範な情報が必要な場合に有効である。一次情報と二次情報は、それぞれの課題や制約を克服するようなお互いを補完し合う関係だ。そのため、社会や業界の動向把握などの幅広い領域の情報を二次情報で収集し、その情報をもとにさらに踏み込んだ調査を行う場合に一次情報を活用するなど、状況や目的に応じて活用し分けることが重要だ。

 企業にとっての情報とは?

技術の進展により超情報化社会となった現代では、あらゆる情報がインターネットを介してリアルタイムで流通し、それに伴って企業を取り巻く環境や競争優位性は大きく変化した。

企業は大小問わずさまざまな意思決定を行わなくてはならず、その都度正確な判断が求められる。適切な判断をするためには、信頼性が高く、客観的で広い視野を持った判断基準を持つことが欠かせない。また、その判断基準の質を維持するためには、膨大な情報から有益な情報を収集し、分析と活用を行うことが不可欠である。つまり、情報が企業の発展を支える重要な要素となり、今後、この膨大な情報量を適切に扱えるかが企業の成長と衰退の分かれ道となるだろう。

 重要度が増す研究開発における二次情報

これまでの研究開発においては、先進技術をいち早くキャッチアップし、技術課題や要求スペックを解決することが最重要課題であった。しかし、国際化と多様化の進んだ現代において、先進技術の情報を取得し活用するだけでは企業戦略として不十分である。研究開発においてもマーケティングの理論を導入し、研究開発部門を起点とした早期の事業化や収益化が可能な事業の創出や、競争優位性の確立を実現していくことが不可欠なのだ。

競合他社の価格動向や異分野からの参入状況、そして国際市場の動向を把握することが求められ、いかに必要な情報を適切に収集できるかが重要となっている。見るべき情報は、業界や関連製品の最新情報や基礎情報、競合の情報、技術情報などが挙げられる。そのほかにも、市場における競争優位性を高めるためには、顧客ニーズを捉えた製品開発が必要不可欠であり、市場や顧客の動向に関する情報にもアンテナを張る必要がある。言い換えれば、激動する社会動向を俯瞰しながら業界や自社の状況を俯瞰するために、リアルタイムの生きた情報である二次情報の重要性が高まっているのだ。

これまで以上に広範な情報の収集が重要となっている

「一次情報」や「二次情報」の特徴を資料にまとめました!
振り返りや社内共有にぜひご活用ください。
▶️解説資料(無料)を見てみる

 二次情報収集の課題

正確な判断のために必要となる二次情報の範囲が広がっていることから、収集の効率化は大きな課題となっている。世に出回る情報も膨大だが、見るべき情報の幅も広がり、必要とする情報を取得するハードルが高まりつつある。そのため十分な情報と分析のもと判断が下されていると言えない状態がさまざまな場面で生じている。このように膨大な情報によって処理能力が低下し、意思決定の質が下がる現象を「情報オーバーロード」と呼ぶ。研究開発現場や意思決定の場面における情報オーバーロードの問題は、今後の進退に大きな影響を与える喫緊の問題だといえる。

数多くの情報のなかから、自身にとって必要な情報を選び出さなければならないが、その選別は個人のスキルに依存していることが多い。また、二次情報の収集では、信頼できる情報源であるかどうかの精査も欠かせない。SNSの普及やChatGPTのような生成AIの利用が急速に拡大するなか、情報源の信頼性はより重要性を増しているといえる。このように二次情報のような広範な情報を取得するための課題には、情報オーバーロードへの対策や情報収集スキルの個人依存を解消するための組織的な情報収集システムの構築が必要とされている。

 まとめ

情報を上手く活用するためには、一次情報と二次情報の特徴を理解し、効率的に収集する必要がある。企業や研究開発において二次情報の重要性が増す一方で、膨大な情報による情報オーバーロードや情報収集スキルの属人化の課題への対処が必要だ。さまざまな業務でデジタル化が進みDX(デジタルトランスフォーメーション)の重要性が説かれる今、情報収集でも効率化を試みてはいかがだろうか。