2024年以降の半導体市場の見通しは?需要や各国の動向について
製造業
全樹脂電池は、新しいリチウムイオン電池の一種であり、主要な構成要素に樹脂を使用している。2018年10月に設立されたスタートアップ企業APBが、三洋化成工業の支援を受けて開発した。
もうひとつの次世代電池として期待される「全固体電池」を分かりやすく解説!
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通常のリチウムイオン電池は、正極にはリチウムを含む金属酸化物を、負極には炭素材料を使用し、有機電解液を電解液としている。しかし、全樹脂電池は、従来の電池とは異なる「バイポーラ積層型」構造を採用しており、金属を使用せずに電池部品を構築している。電池内の正極と負極は樹脂で作られており、電解液は液体電解液の代わりに、ゲル状の樹脂が使用されている。
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全樹脂電池の大きな特徴は、異常時に電池が急激に発熱する心配がないこと。金属の部材が存在しないため、異常時でも電流は急激に増加しにくく、最高温度も100℃に制限される。発火のリスクがほぼなくなる。また、製造工程が簡易的で、構造の建設費や人件費を抑えられることから、従来の電池よりも製造コストが少なくすむこともメリットだ。
このようなメリットから、全樹脂電池の実用化が実現すれば、次世代のリチウムイオン電池として世界の電池市場に大きな変革をもたらす可能性がある。効率的で高性能なエネルギーとして、脱炭素社会の実現に向けて重要な役割を果たすと期待される。特に、その安全性や形状の自由度が高いことから電気自動車(EV)への搭載が用途先として期待されている。
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