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魔の川、死の谷、ダーウィンの海とは?新規事業に立ち塞がる壁を乗り越える方法

business man breaking trough a stone wall

成功確率が低い新規事業では、成功に至るまでの道のりでいくつもの障壁が立ちはだかることになる。その障壁の中でも3大関門となるのが、「魔の川」「死の谷」「ダーウィンの海」と呼ばれる障壁である。

この記事では、過去いくつもの事業を飲み込んできた3つの障壁について原因や乗り越え方を確認する。「魔の川」「死の谷」「ダーウィンの海」がどのようなものであるのか理解することで、対策を立てるための一助としていただきたい。

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 研究開発から事業化に立ちはだかる3つの障壁

技術経営(MOT)の考え方において、開発のスタートから事業化まで、「研究」「開発」「事業化」「産業化」の4段階に大きく分けられるとしている。この4段階において次段階へのステップアップの困難さを表す3つの言葉が、「魔の川」「死の谷」「ダーウィンの海」である。

 魔の川とは

魔の川は、基礎的な研究段階と具体的な製品開発の段階を隔てる障壁だ。

市場がグローバルに発達し、情報伝達スピードが加速した現代において、開発した新しい技術を落とし込んだだけの製品では売れる製品とはならない。多様化したニーズや変化の早い市場の中では、技術と市場ニーズをつなげた開発ができなければ製品化は難しい
製品化の見通しが立たなければ、さまざまなコストが水の泡のように消える様を川にたとえ、魔の川と呼ばれている。

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 死の谷とは

死の谷は、製品化から事業として発展させる事業化へと進む段階に立ちはだかる障壁である。

製品発売やサービスの開始準備のため、生産ラインや流通経路などの確保が必要となり、研究段階よりも多くの資源や資金を投入することになる。
そのため、このフェーズでつまずいてしまうと事業に大きなダメージがあり、落ちると死んでしまうほどの高い谷にたとえられ、死の谷と呼ばれる。

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 ダーウィンの海とは

ダーウィンの海は、事業化から事業成功までの間にある障壁のことをいう。

魔の川と死の谷を乗り越え事業化できたとしても、ダーウィンの海を突破できなければプロジェクトの成功とはみなされない。競合他社との競争、既存製品との差別化、顧客の評価や囲い込みなど生存競争の荒波の中で、競争力や適応力が試されながら市場に定着できるかが最終的な成否となるのだ。
この生存競争による淘汰や環境への適応能力といったことから、ダーウィンの進化論になぞらえて名付けられている。

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 障壁が生まれる原因と乗り越え方

3つの障壁「魔の川」「死の谷」「ダーウィンの海」を乗り越えるためには、発生原因を理解する必要がある。ここでは、それぞれの障壁の原因と乗り越え方について解説する。

 魔の川を乗り越える

陥る原因

魔の川にはまりこむ原因には、ターゲット市場のニーズや、事業を取り巻く外部環境の状況を的確に捉えられていないことが挙げられるだろう。
そこには、新しい技術が更新され続けていることや消費者ニーズの移ろいの速さ、製品ライフサイクルの短命化など、あらゆるもののスピードがこれまでにないほど加速していることが根底の要因にある。

そういった状況下で、取り巻く環境やニーズを的確に捉えたスピード感のある研究開発が必要とされているため、魔の川を越えるのが非常に難しくなっているのだ。

乗り越え方

魔の川を乗り越えるためには、研究結果を製品に結び付けられなければならない。
つまり、これまでのような、技術ベースの研究だけではなく、よりニーズを意識した研究を行うことが重要である。急速に変化する市場スピードに合わせた迅速な研究開発と製品化を可能とするためには、最初のフェーズである研究段階から市場や顧客の課題に着目する必要がある

顧客課題の解決策となる製品やサービスのための研究という、従来とはことなる流れでアプローチする必要があり、これまでのプロセスを見直さなければならない。また、市場や顧客の課題に気づくためには、これまで行ってきた技術動向の調査だけでなく、市場や顧客、外部環境を知ることも魔の川を乗り越えるための重要な取り組みとなる。

市場と技術を結び付けて考えるために、「MFTフレームワーク」のマーケットイン型も試してみていただきたい。

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 死の谷を乗り越える

陥る原因

死の谷が発生する理由には、市場調査の甘さによる製品化の方向性と市場ニーズの不一致により、顧客不在となることにある。また、事業初期段階の成功基準があいまいで、経営層との予算に関するすり合わせができていないことも原因となる。

売り上げが伸びず予算の確保ができない→開発、改良、人材に投資ができない→売り上げにつながらないという負のループに陥ってしまうと、次第に運営資金がショートし、死の谷へ落ちることになる。

乗り越え方

開発コストがかさむ中、無駄な経費を削減し運営資金をより長く保たせること、そして追加の融資を受けるなどの資金調達が障壁を突破するための方法のひとつである。
そして、新規調達だけを頼りにするのではなく、早期に製品による収益を上げることを考えなければならない。

不確実性の高い世の中では、より一層市場や顧客からの反応を見ながら製品の改善を繰り返していくことが重要である。つまり、顧客課題を解決し満足させられる製品を提供し、市場に受け入れられることであるPMF(プロダクトマーケットフィット)を繰り返していくことが収益につながるのだ。

製品が顧客にとってなくてはならないものとするために、製品の改良を継続し市場に適応させていくことが必要である。

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 ダーウィンの海を乗り越える

陥る原因

ダーウィンの海の発生要因はさまざまなものが挙げられるが、顧客ニーズの読み違いだけでなく、力を持った競合製品や企業の出現など外的な要因の影響も大きい。

他にも、市場投入のタイミングを見誤ったことや、市場の動向や顧客ニーズの変化に気がつけず潮流に乗れなかったことが原因となる場合もある。

乗り越え方

ダーウィンの海を乗り越えることは市場の厳しい生存競争に勝つことであり、製品の競争力がその鍵を握る。

製品そのものの性能が高いことも大事だが、付加価値を高めていくことが重要である。新規価値の創出など、この製品だからこそといった魅力を磨くことで、ダーウィンの海を乗り越えることができるのだ。
そのためには、十分な投資や迅速な意思決定、さらに他社との連携などが必要となる。

市場で優位性を確率するための差異化の考え方についてはこちらの記事を参考にしていただきたい。

 障壁を越えるために必要なこと

立ち塞がる障壁である「魔の川」「死の谷」「ダーウィンの海」について、乗り越えるためのポイントを3つご紹介する。

 障壁への事前準備と継続的な情報収集

開発プロセスのどの段階で、どのような障壁があるのかを把握できていれば、事前に障壁に対する効果的な対策を講じることができる。障壁に差し掛かってから慌てて準備するのではなく、いずれ来ることがわかっているものに関しては余裕を持って準備しておきたい。

一方で研究開発はプロセスが一方通行ではなく、何度も工程を往復し、前段階に立ち戻ることも多い。3大障壁以外でも小さな障壁は数多く発生することになるだろう。つまり、どのようなプロセスにあっても、顧客ニーズの探索や分析、競合製品や企業の外的環境の調査は絶えず欠かせないということだ。

イレギュラーで発生する障壁に対応するためにも、日頃から問題に対処できる余力や知識、分析を行い備えておく必要がある。

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 質の良いたくさんのアイデアを生む

開発プロセスにおいて、途中脱落となってしまう確率は魔の川の段階が最も高い。この第一関門を乗り越えなければ事業化は始まらないため、アイデアの多産多死を前提とした取り組みが必要である。

アイデアは知の掛け合わせから生まれる。つまり、アイデアの多産を実現するためには、日常的に網羅的な情報収集を行い、さまざまな知識や情報に触れている必要がある。また、アイデアは数多く生み出せばいいだけではなく、あとに控えている障壁のことを考慮し、市場性や事業性のある質も兼ね備えたものでなければならない。

事業化プロセスの初期の段階から質の高いアイデアを多く出すことができれば、出戻りを抑えることができるだけでなく、スピーディーな事業化の実現に貢献できるのだ。

また、さまざまな障壁を突破するための共通の鍵となるのが、変化するニーズを捉える力と、取り巻く状況の変化を迅速に捉え適応する力だ。常日頃から膨大な情報の中から今必要としている情報を取得し、整理・分析による情報の利活用が欠かせないのだ。

 柔軟な発想や手法を試す

3つの障壁をクリアするために「柔軟力」は欠かせない。

過去に成功した方法や思考法に固執せず、さまざまな切り口や手段を試す柔軟性が、新しいものを生み出すときには必要なのだ。柔軟力を身につけるためには、これまでの知識や技術、自身の持つ業界知識だけではなく、最新の知識にアップデートすることや、広い視点を持って業界の垣根を超えた幅広い情報を得ることが手助けとなる。

広い視野で集められた情報は、さまざまな領域の知見を与えてくれ、知の掛け合わせを行いやすくしてくれるだろう。多くの知識は新しい方法や思考法、アイデアの源泉となり、柔軟な対応や思考の土台となってくれるのだ。

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 まとめ

良い技術やアイデアが生まれても、磨かなけば事業としての成功は難しい。各障壁を乗り越えるために、「ニーズを捉えること」、「収益を出す戦略」、「付加価値を高めること」について、現状で乖離や見落としがないかを考え続ける必要がある。

そのためには、幅広い情報を収集し、さまざまな角度や視点から状況を把握し、未来を想像して現在に繋げていくことが大事だ。情報収集と分析を行い情報を利活用することは、どのプロセスにおいても最重要事項なのである。

「魔の川・死の谷・ダーウィンの海」の要点まとめ資料