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新規事業の第一関門!アイディアを創出するためのヒント

男性が発行する電球を指さす画像

さまざまなモノが市場にあふれ、どの業界も成熟化している現代において、新製品や新サービスの開発は多くの企業にとって重要なテーマとなっている。その取り組みの中心である新規事業開発担当者は、さまざまな問題に直面し、悩みの尽きない日々を過ごされているのではないだろうか。特に新規事業のタネであるアイディアの創出において、良いアイディアが生まれない、アイディアの質を高められないという声は多い。

この記事では、アイディアを考える上で参考にしていただきたいポイントを紹介する。
最後までお読みいただければ、事業化につながるアイディアを出しやすくなるだろう。

 新規事業開発の担当者が抱えがちな課題

ここでは、新規事業の担当者がつまずきやすいポイントや抱えがちな課題のうち2つを取り上げる。

 情報収集が追いつかない

新規事業開発において最も重要と言えるのは情報である。どれだけ画期的なアイディアを思いついても、そこに市場の情報や競合他社の情報が欠けてしまっていては、顧客に求められる製品やサービスの提供は難しくなる。

特に既存事業に精通しているものの、自身の成功体験に縛られていたり、視野が狭くなってしまっていたり、または新しい法律の施行や法改正を把握できていなかったりなど、適切な情報収集ができていなかったがゆえに上手くいかなかった事例は多くある。また、他業界の事例や情報の収集ができないと、アイディアの数も多く出しにくい。情報収集の必要性をわかってはいても、そこに時間を割けなかったり、情報が膨大すぎて何を見たらいいのかわからないなどの問題もある。

 アイディアが思いつかない…

新規事業創出においてアイディアを出すということはただのスタート地点である。しかし、このスタート地点に立つ前ですら、どうしたらいいのかわからず悩む担当者が多いのも事実だ。アイディアは勝手に湧き出てくるものではなく、がむしゃらに考えればいいというものでもない。では、どうしたら事業につながるアイディアを見つけることができるのだろうか。以下でヒントをお伝えする。

 新規事業のアイディア創出におけるヒント

ここではアイディアを考える前におさえておきたいポイントや、着想のヒント、フレームワークの活用方法などについて紹介する。アイディアを出すためのヒントにしていただきたい。

 新規事業の必要性に立ち返る

新規事業のアイディアを考える前に、まずおさえておきたいのが新規事業を創出する必要性だ。新規事業を立ち上げることは簡単なことではない。苦しんで悩むうちに当初の目的からずれてしまうこともある。時間をかけて行ったことが無意味だったとならないようにするためには、ゴールをしっかり理解しておく必要がある。

新規事業が求められる理由。それは、企業が今後生き残って行くために必要不可欠なものだからだと言えるだろう。取り巻く環境が目まぐるしく変化する世の中で、同じことを続けているだけで安定的な収益を上げ続けることは困難だからだ。

では、新規事業のゴールとはなんであろうか。「コア技術の他用途展開で、新しい顧客や市場を獲得すること」なのか、「既存顧客の既存事業とは異なる課題を解決すること」なのか、それとも「異業種に参入すること」なのか、目的は企業によってさまざまであろう。新規事業の開発担当に任命されたら、まずは新規事業によって、どのような目的を達成しようとしているか確認することが大切だ。そうすることで、アイディアを出す方向性を定めて注力しやすくなる。

 「自社の強み」を活かすことから考える

初めて新規事業を立ち上げる場合、自社の強みからかけ離れたところから取り組むと難易度が非常に高くなる。まずは自社の強みを活かせるところから試してみることをおすすめする。

一言に自社の強みといっても、その強みを正しく理解することが非常に重要だ。強みは、その時の顧客の価値観やニーズ、または法規制などの状況や環境などの影響を受け、複雑な要因からなる。目まぐるしく変化する昨今において、強みだったものが弱みになってしまうことも十分にあり得る。強みを見極めるためには、自社の優位性をすべて洗い出し、その優位性が競合よりも優れているのかどうかや、事業の成功要因や顧客の購入の決定要因となっているかなどの検証をおこなうことが必要だ。競合より優れているものが、もっともアピールすべき強みだ。また、過去に成功した強みや手法であっても、現在の事業の成功に結びついていなければ意味があるものとは言えない。

以下に、現在の自社の強みを把握するためにおすすめなバリューチェーンというフレームワークを紹介する。

 バリューチェーンで本当の強みを把握する

バリューチェーンとは、価値を顧客に届けるまでのさまざまなプロセスが、最終的な付加価値にどれくらい貢献しているかを把握するためのフレームワークだ。また、競合のバリューチェーンも作成し比較することで、自社でどの活動が最も価値を生み出しているのか、逆にどこが競合より劣っているのか、などの各ステップでの強みと弱みを明確にできる。このように競争の優位性が明確化することで、より現状にあった強みに結びつけたアイディアを出しやすくなる。

バリューチェーン全体を眺め、重要な活動がどれか、
また他社と比べて優位性を持っている活動がどれかを見つける

 フレームワークを活用しアイディアを発見する

新規事業のアイディアは、事業化できなければ意味がないため「質」が重要だ。しかし、最初から質のよいアイディアを出すことは難しい。まずは、さまざまな切り口でアイディアを発想するクセを付けていくことが重要だ。そこでおすすめするのがフレームワークの活用だ。さきほど挙げたバリューチェーンの他にも、さまざまなフレームワークがある。ここではアイディアを出すためのフレームワークとして「オズボーンのチェックリスト」、「ブレインストーミング」の2つを紹介する。

 オズボーンのチェックリスト

オズボーンのチェックリストとは、特定のテーマについて9つのチェックリストに沿って回答することで、多角的な発想をするためのフレームワークだ。この手法は、まったく新しいアイディアを創出するのことが目的ではなく、今すでにある物事をさまざまな切り口から検討するアプローチ方法である。

 ブレインストーミング

ブレストと略され、会議や問題解決の場でよく使われる手法だ。複数人でアイディアを出し合うことで、考えの共有や、ひとつのアイディアから連鎖反応を起こせるなど、ひとりでは考えつかないアイディアを見つけることができるのがメリットだ。

しかし、ただ意見を出し合えばいいのではなく、実りのあるブレインストーミングとするには以下のルールを守ることが大切だ。
1.批判しない
2.自由な発言を歓迎する
3.質よりも量を重視する
4.出てきたアイディアに便乗する

新しく出たアイディアはその場で良し悪しを判断せず、それを実行するにはどうしたら良いのかというポジティブな面からアイディアを広げることが重要だ。できるだけ同じ考えのメンバーを集めるのではなく、さまざまな考えを持つメンバーを選ぶことがポイントである。また、始める前に目的と制限時間を明確に設定しておくことも大切だ。

 デザイン・シンキングを通じて具体的なアイディアを生み出す

モノがあふれコモディティ化が進む市場では、製品やサービスをユーザーに選んでもらうためにはどうしたらいいのかを考えることが重要だ。そのユーザー起点の考え方として注目されているのがデザイン・シンキング(デザイン思考)だ。変化を続けるユーザーのニーズを捉え、潜在的な問題の仮定と解決策を一連の流れで探る思考法である。

デザイン思考のアプローチ方法は、対象となる市場や顧客を徹底的に観察し共感する。そこで得られた気づきをもとに、素早くプロトタイプを作成し、再び市場に戻ってフィードバックを得る。そのフィードバックをもとに、プロトタイプを改良するというアプローチ方法だ。そのため、短期間で開発と改良を繰り返す「アジャイル開発」の手法と相性が良い。試行錯誤しながら、よりよい解決策を導き出す手法のため、失敗を積み重ねることが前提である。ポイントは、いかに競合他社より早く、多くの失敗を重ねて成功につなげるかということである。仮説と検証を繰り返すことで、新たなアイディアや気づきが生まる。このサイクルを繰り返すことで、アイディアが醸成されやすい企業風土の強化につながるメリットもある。また、目に見えている課題ではなく、まだ気がついていない課題にアプローチすることができるため、予測しえない大きな成果を手にできる可能性がある。

 多くの情報に触れ、掛け合わせの要素を増やす

新規事業開発のアイディア創出フェーズにおいて陥りやすい落とし穴が、最初からアイディアを出そうと頑張ってしまうことだ。質の高いアイディアを出す(アウトプット)ためには、質の高い情報のインプットが必要不可欠である。革新的なアイディアとは、まったくの無から生み出されているわけではなく、すでに存在する要素の掛け合わせだと言われる。掛け合わせる要素の範囲をできるだけ広げなければ、狭く少ない知識の中で掛け合わせても似たようなアイディアしか出てこない。

つまり、情報のアンテナを広く張り、ニュースや新聞、海外情報から、意識的に新たな要素を取り入れることが大切なのだ。また、成長企業や成功している企業の事例にも着目し、取り組みの視点や目的を考察することも役に立つ。知らなかった世界や思いもつかなかった方法などのさまざまな情報に触れることで、視野を広げたり、価値観を柔軟にしたりすることにつながる。それが新しいアイディアを生み出すために欠かせないことなのだ。

 まとめ

新規事業の創出でカギとなるのは、まずはたくさんのアイディアを出すことだ。選択肢を増やした上で具体的に深掘りを行い、実現の可能性を踏まえて選定することで、領域を超えたアイディアが生まれやすくなる。

発想豊かなアイディアを出すためには、良質なインプットが欠かせないことも忘れてはいいけない。人が処理できる情報量をゆうに超える超情報化社会において、適切なタイミングで、適切な質の良い情報を得るためには、情報収集を支援するサービスやツールの利用も検討してみてはいかがだろうか。